8月の世界選手権後、初めて世界のトップ選手が集結した中国オープン(Super1000)は、9月10日、チームヨネックスが決勝戦の舞台を独占しました。熱戦の末、女子単複、男子単は、世界ランキング1位の面々が強さを発揮。男子複はリャン・ウェイケン&ワン・チャンペア(中国)が、混合ダブルスでは世界選手権の勢いそのままに、ソ・スンジェ&チェ・ユジュンペア(中国)が王座に就きました。
大会グレードSuper1000と高いレベルの今大会は、世界選手権で3つの金メダルを獲得した韓国勢が3種目で決勝に進出し、2種目を制する強さを見せました。
3種目のうち、注目の好カードだったのは世界ランク1位と2位の顔合わせとなった女子シングルス。世界選手権で初優勝した21歳のアン・セヨン(韓国)は、日本の山口茜選手(再春館製薬所)に21―10、21―19で勝利。佇まいやショットに自信が加わり、山口の攻撃を封じ込めました。
韓国勢は、混合ダブルスでも強さを発揮。世界選手権覇者のソ・スンジェ&チェ・ユジュンペアは、準々決勝で世界1位のジェン・スーウェイ&ファン・ヤーチョンペア(中国)を62分の激闘で下し、決勝戦へ。
反対側の山から勝ち上がってきたフランスのエース、トム・ジケル /デルフィーヌ・デルリュペアは挑戦者の強みを生かし、1ゲーム目は19本までねばりましたが、2ゲーム目では韓国ペアの球回しのうまさが上回りました。
試合後、ソ・スンジェは、「いままで大きな大会で勝ったことはなく、世界選手権での優勝も予想外のことでした。今大会でも優勝することができてとても嬉しいです」と誇らしげに語りました。
女子ダブルスでも韓国勢は存在感を見せ、世界ランク2位のイ・ソヒ&ペク・ハナペアが決勝へ進出。しかし、地元の声援を受けた世界選手権4回優勝のチェン・チンチェン&ジア・イーファンペアが、韓国の猛攻をしっかりとしのぎ、21―11、21―17で勝利しました。
また、女子ダブルスでは、ヨネックス・バドミントンチームの櫻本絢子&宮浦玲奈ペアが準決勝へ進み、存在感を示しました。世界ランク13位の2人は、1回戦で世界5位の中国ペアを2ゲームとも18本で撃破。イ・ソヒ&ペク・ハナペアには敗れましたが、次につながる3位入賞となりました。
一方、世界選手権で味わった悔しさを晴らしにかかっていたのは、男子シングルスのビクター・アクセルセン(デンマーク)。先月、地元で行われた世界選手権で、優勝筆頭候補に挙げられていましたが、まさかの準々決勝敗退。しかし、今回、ルー・ガンズ(中国)との決勝戦を2ゲームで終わらせ、両こぶしを高く上げました。
試合後、アクセルセンは、「世界選手権の結果はとてもがっかりだったけど、今回のような大きな大会で自分のパフォーマンスが戻ってきたことを確認できてよかった」と喜びを口にしました。また男子ダブルスは若いリャン・ウェイケン&ワン・チャンペア(中国)がSuper1000で初優勝。22年世界王者のエーロン・チア/ソー・ウォイイペア(マレーシア)にストレート勝ちすると、地元ファンからの祝福を受けました。
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