時速200km越えを連発するビッグサーブに、豪快に叩きつけるジャンピングスマッシュ。そして勝利後の弾ける笑顔----。
チームヨネックスのヤングスターが、東京・有明テニスの森開催の『木下グループジャパンオープンテニスチャンピオンシップス2023』でツアー初戴冠。世界のスターへの階段を、また大きく駆け上がりました。
「感情的にも、ローラーコースターのようにアップダウンの激しい一週間でした」
優勝後の会見で、シェルトンはそう振り返ります。初戦と2回戦、そして準決勝もフルセットの大接戦。しかも準決勝は、第2セットのゲームカウント2-5からの驚異の逆転劇でした。
それら苦闘から得た教訓を生かすかのように、決勝戦では立ち上がりから攻撃的かつ冷静な試合運びを見せます。第1セットを競り勝ち、第2セットで先にブレークしてからは、彼の見せ場が続きました。左腕から繰り出す爆発的なストロークに、柔らかなタッチのボレー。7-5、6-1のスコアで勝った決勝戦は、21歳の若者が、大会中にも急成長していたことを示していました。
「東京での優勝は、僕たちとチームヨネックスにとっても特別なこと。生涯忘れないと思う」
そう語るシェルトンは、ヨネックスとの出会いについて、こんなエピソードも明かしてくれました。
「コロナ禍でツアーが中断していた時に、フロリダの小さな賞金大会でシンタロウと対戦したんだ。その時に彼が、僕のことをヨネックスの人に話してくれたらしい」
シェルトンが言及するシンタロウとは、望月慎太郎。昨年優勝者のテイラー・フリッツ(アメリカ)相手に劇的な逆転勝利を演じ、ベスト4に大躍進したシンデレラボーイです。今大会では、ネットプレーを中心とした彼の攻撃テニスが一気に開花。「ものすごく大きな自信」を持ち返った望月の、今後の活躍にも期待が高まります。
ダブルスでは、全豪オープン覇者のリンキー・ヒジカタ(オーストラリア)が、ダブルス巧者ペアにストレートで勝利。車いすの部シングルスでも、小田凱人(日本)がストレートで勝利し、ともに同大会初優勝を飾りました。
シングルス本戦では、ヨネックスラケットの使用率が31%と、メーカー別で1位を獲得。EZONE使用のシェルトン優勝に加え、VCORE使用の望月、PERCEPT使用のマルコス・ギロン(アメリカ)がベスト4に進出するなど、目覚ましい活躍を見せました。
また、ヨネックスストリンギングチームが、2014年から前身大会を含む8大会連続で、オフィシャルストリンガーを務めました。
ベン・シェルトン:
EZONE 98、
POLYTOUR STRIKE 125、
POLYTOUR PRO 125
リンキー・ヒジカタ:
EZONE 98、
POLYTOUR STRIKE 125
小田凱人:
EZONE 100 L、
POLYTOUR SPIN 120、
POLYTOUR PRO 125
望月慎太郎:
VCORE 100、
POLYTOUR STRIKE 125
マルコス・ギロン:
PERCEPT 97D、
POLYTOUR REV 125、
POLYTOUR PRO 125
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