TENNIS NEWS
2023.07.16Matches(大会・試合)
ケガを乗り越え、自分を信じ――。ノーシードのボンドロウソバが歓喜のグランドスラム初戴冠! ウィンブルドン選手権2023
どちらが勝っても初優勝の顔合わせとなった、ウィンブルドン女子シングルス決勝。注目のその一戦を制したのは、マルケタ・ボンドロウソバ(チェコ)でした。これで昨年のエレーナ・ルバキナ(カザフスタン)に続き、ヨネックス勢が2連覇達成です。
ストロークを深く打ち込むと迷わずネットへと走り寄り、身体ごとボールに飛び込むように決めたボレー。次の瞬間、彼女は芝の上に仰向けに倒れ、顔を両手で覆いました。
「ホッとした。最後のポイントではすごくナーバスになっていたから」
初のグランドスラム優勝を"聖地"で成し遂げたボンドロウソバは、涙声で言いました。
優勝者スピーチでも試合後の会見でも、彼女が幾度も繰り返したのが、「信じられない」の言葉。
それは昨年手首の手術をし、1年前のこの時期はまだギプスをはめていたから。そして、芝に苦手意識を抱いていたからでもあります。
実際に今大会でもドローを見た時、「凄く厳しい」と感じたと言いました。ですが2回戦のベロニカ・クデルメトバ、そして3回戦のドナ・ベキッチ(クロアチア)をいずれもストレートで破った時、「何かが起きるかもしれない」と予感し始めたと言います。
低く滑るスライスや、コートに吸い込まれるようなドロップショット、そして柔らかなボレーは芝で絶大な威力を発揮します。
優勝を決めたポイントは、まさに彼女の真骨頂。自分の可能性を信じ、自分のテニスを貫いた末につかみ取った、頂点の栄光でした。
使用用具
マルケタ・ボンドロウソバ: EZONE 100、 POLYTOUR AIR 125