大会10日目を迎えたウィンブルドン選手権は、男女車いすテニス部門がスタート。17歳の若き世界１位、小田凱人と、グランドスラム10大会連続優勝中のディーデ・デフロート（オランダ）は、それぞれストレート勝利で準決勝に歩みを進めました。

「練習で上手くいっていたことが、試合で出せなかった」。
7-5, 6-4のストレート勝利にも関わらず、試合後の小田の口から出たのは、反省の弁でした。それは、今や世界１位に上り詰めた小田が、いかに高いレベルを自分に求めているかを示してもいるでしょう。

芝での試合経験はまだ少ない小田ですが、「ワイドに打つサーブは、芝で特に効く」と、サーブに手ごたえを覚えている様子。初戦では、デュースをくり返す長いゲームもありましたが、アドサイドからの多彩なサーブで幾度も危機を切り抜けました。
加えてドロップショットやボレーなど、芝で有効なショットも多用。今後の試合に向け、感触を確かめているようでもあります。

準決勝の対戦相手は、2016年リオパラリンピック金メダリストのゴードン・リード（イギリス）。同じサウスポーということもあり、小田が目標にしてきた選手でもあります。

「今日よりも遥かにレベル高い試合になると思います。ここでしっかりと勝って、決勝戦に進みたい」

視線の先に捕らえるのは、頂点ただ一点です。

使用用具

小田凱人： EZONE 100 L、 POLYTOUR SPIN、 POLYTOUR PRO 125
ディーデ・デフロート： VCORE 98、 REXIS COMFORT 125