Badminton

デルフィーヌ・デルリュが混合複を制す フランス人として初のSuper1000戴冠 インドネシアオープン

BWFワールドツアーSuper1000のインドネシアオープン(ジャカルタ)は、68日に決勝戦を迎え、チームヨネックスが4種目で優勝を果たしました。

ともに26歳のトム・ジケル選手(左)とデルフィーヌ・デルリュ選手がSuper1000で初優勝

インドネシアオープンで新たな歴史が刻まれました。チームヨネックスのデルフィーヌ・デルリュ選手は、トム・ジケル選手と混合ダブルスに出場し、フランス選手として初めてワールドツアーSuper1000を制しました。

「メジャータイトルを取りたいという目標を達成できました」とデルリュ選手

初戦でインドネシアペアにファイナルゲーム24-22と勝利を収めた2人は、その後も接戦を制し決勝戦へ進出。デチャポル・プアヴァラヌクロー選手&スピッサラー・パエウサムプラン選手(タイ)を迎えた決勝戦は、疲労が懸念されましたが、1ゲーム目を21-16で先制したあと、2ゲーム目は16-16から抜け出し、栄冠を勝ち取りました。

「フランスペアは私たちより速くプレーし、修正できませんでした」と舌を巻いたのはプアヴァラヌクロー選手。一方、デルリュ選手は、「この勝利でバドミントンを少しでも人気にできたらうれしいです」と笑顔で語っていました。

フランスは、昨年のジャパンオープンでアレックス・ラニエ選手が男子シングルスで初優勝したように、近年、急速に力をつけており、今後のトーナメントでも注目の存在となりそうです。

 

女子シングルス決勝は、世界ランキング1位のアン・セヨン選手(韓国)と、前週のシンガポールオープンで準優勝を果たした世界2位のワン・ジイー選手(中国)が対戦する好カードになりました。

最初に流れを握ったのはワン選手。1ゲーム目を奪うと、2ゲーム目は17-9までリードし、勝利を目前にしましたが、アン選手がここから6連続得点など脅威の粘りを見せて逆転。3ゲーム目はワン選手に9-9から一度もリードを許さず、頂点へ駆け抜けました。

世界1位の貫禄を見せたアン・セヨン選手。オールラウンダーの攻撃を効果的に引き出す『アストロクス 77』を使用

なお、日本勢の最高成績は、女子シングルスの山口茜選手(再春館製薬所)の3位となりました。準決勝でアン選手に17-2118-21で敗れましたが、山口選手らしい粘りを見せました。

山口茜選手は世界3位。来月のジャパンオープンでは史上最多の5回目の優勝を狙う

男子シングルスは、チョウ・ティエンチェン選手(チャイニーズタイペイ)が決勝戦へ。デンマーク選手にストレート負けしましたが、準決勝で前週、世界1位に躍り出たクンラヴァット・ヴィディットサルン選手(タイ)に競り勝つ等、35歳は衰えを知らぬ攻撃力を見せていました。

準決勝でヴィディットサルン選手に競り勝ったチョウ・ティエンチェン選手。戦前、「気持ちでは(24歳の)彼より僕は若いんだ」とユーモアを交えて話していた

女子ダブルスは、世界1位のタン・ニン選手&リョウ・シェンシュウ選手(中国)が、タン・パーリー選手&ティーナ・ムラリターラン選手(マレーシア)を3ゲーム21-19で退けて優勝。

スマッシュ初速438km/hの女子世界ギネス記録を持つタン選手は、今回も鋭い攻撃を続けますが、中国ペアの堅守がわずかに上回りました。

タン・ニン選手(右)&リョウ・シェンシュウ選手は87分の激闘を制した
準優勝のタン・パーリー選手(左)&ティーナ・ムラリターラン選手。タン選手は『ARCSABER 7』でスマッシュを打ち続けた

また、男子ダブルスも地元ペアが勝ち残り、熱い戦いが展開されました。勝負所はインドネシアペアが1ゲーム目とったあとの2ゲーム目。キム・ワンホ選手&ソ・スンジェ選手(韓国)は、完全アウェーのなか、インドネシアペアに20-19まで追い上げられますが、ここから逃げ切りこのゲームを制すと、3ゲーム目は流れを掌握しました。

今年、組み始めたばかりの韓国ペアですが、これまで出場したワールドツアーすべてで準決勝以上に進んでおり、今夏の世界選手権の優勝筆頭候補に躍り出ています。

キム・ワンホ選手(右)&ソ・スンジェ選手は、まばゆい光のなか、金メダルを受け取った

なお、今回、インドネシアオープンで戦ったトップランカーたちは、715日から始まるジャパンオープンにふたたび集結します。迫力ある試合を見に、東京体育館に足をお運びください。

使用用具

チョウ・ティエンチェン: DUORA Z-STRIKE、 BG80、 POWER CUSHION 65 Z

アン・セヨン:ASTROX 77、 BG80、 POWER CUSHION AERUS Z

ワン・ジイー:NANOFLARE 800、AEROBITE、 POWER CUSHION 65

キム・ワンホ:NANOFLARE 700、BG80、POWER CUSHION 65 Z

ソ・スンジェ : NANOFLARE 700、 BG80、 POWER CUSHION 65 Z

タン・ニン : NANOFLARE 700、 EXBOLT 63、 POWER CUSHION 65 Z

リョウ・シェンシュウ : NANOFLARE 700、 EXBOLT 63、 POWER CUSHION 65 Z

タン・パーリー : ARCSABER 7、BG66 ULTIMAX、POWER CUSHION ECLIPSION Z

ティーナ・ムラリターラン : NANOFLARE 700、BG66 ULTIMAX、POWER CUSHION ECLIPSION Z

デルフィーヌ・デルリュ : ASTROX 88 S、 BG80、 POWER CUSHION 65 Z

デチャポル・プアヴァラヌクロー : ASTROX 88 D、 AEROBITE BOOST、 POWER CUSHION 65 Z

スピッサラー・パエウサムプラン : ARCSABER 11、  AEROBITE BOOST、 POWER CUSHION 65 Z

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