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パオリーニとベキッチが揃ってベスト4へ ウィンブルドン選手権2024

全仏オープンとウィンブルドンの両方で活躍することは、テニスにおいて最も困難だと言われます。全仏のクレー(赤土)とウィンブルドンの芝のコートは、正反対ともいえる特性。全仏で活躍した選手の多くが、ウィンブルドンで苦戦するのはそのためです。
しかしそんなジンクスは、ジャスミン・パオリーニ(イタリア)とは無縁。パリを沸かせたシンデレラガールは、“聖地”でも夢の階段を駆け上がっています。準々決勝では、エマ・ナバーロ(アメリカ)とのヨネックス対決を制し、ベスト4の席を確保しました。
過去3度出場したウィンブルドン本戦は、全て初戦敗退。それでもコーチは彼女に「君は芝でも良いプレーができる」と言い続けてきたと言います。
ただ以前は、「コーチの言葉を信じられなかった」と笑って明かすイタリアの28歳。しかし、全仏準優勝の実績を残した今、彼女は自分の可能性を信じている様子。強烈なフォアハンドと自信を携え、準決勝へと挑みます。
その準決勝でパオリーニを待つのは、ヨネックスの盟友、ドナ・ベキッチ(クロアチア)です。ウィンブルドン本戦デビューは、11年前。安定のキャリアを誇る28歳ですが、「この2か月間くらいは活力を感じられなかった」と苦しい胸の内を打ち明けます。「引退も考えていた」というだけに、準々決勝勝利後にはコート上で涙も流しました。
同じ年齢ながら、異なるルートを歩んできたパオリーニとベキッチ。その二人の足跡が、現地時間11日、ウィンブルドンのセンターコートで交錯します。

使用用具
ジャスミン・パオリーニ:VCORE 100、POLYTOUR PRO 120
ドナ・ベキッチ:VCORE 100 、POLYTOUR REV 125