ヨネックス独自の四角いフレーム形状「アイソメトリック」は、縦横のストリングの長さを均等化することで、一般的な円形フレームに比べ上下左右に広いスウィートエリアを実現。ヨネックスから生まれたこの技術は、テニスでトッププレーヤーと共に数々のタイトルを獲得したのち、1992年発売の「アイソメトリック500」にバドミントンラケットとしては世界で初めて搭載されました。以来、ワールドスタンダードとして、数多くのプレーヤーに親しまれてきました。
一番長い縦糸と一番長い横糸の接点で打球することがもっともコンディションの良いショットと言われています。「アイソメトリック」はその長いストリングを増やすヨネックス独自の形状理論。縦横の各々のストリングの長さをほぼ一定に保っているため、スウィートエリアを点から面へと四角く大きく拡大。常に安定した反発性能を実現します。
1960年代から1980年代初頭まで長い間女子テニス界に君臨した、アメリカ出身の名選手ビリー・ジーン・キング。ヨネックスと契約を結んでいた彼女は、ラケットに対する熱意と強いこだわりから数々のリクエストを出し、それが後の技術革新や新製品開発へとつながっていきました。「アイソメトリック」理論は、キングのアドバイスから生まれた、スウィートエリアの拡大とシャープな振り抜きの両立というテーマに対する答えとして導き出されたものなのです。
1979年のウィンブルドンで、キングとダブルスを組み見事優勝を果たしたのが、マルチナ・ナブラチロワ。キャリアを通じて数々の歴代1位を打ち立てた彼女が、1984年に年間グランドスラムを達成し、破竹の勢いで勝ち続けていた当時使用していたのが「R-22」というアイソメトリックラケット。ナブラチロワの活躍により、彼女の愛用するラケットも大きな話題を呼び、ヨネックスが生み出した「四角い」顔はテニス界に浸透していきました。
「アイソメトリック」の採用は、スウィートエリアの拡大によりフレーム上部でシャトルをヒットでき、ヘッドスピードが速くなる効果を生んだことで、バドミントンのプレースタイルの進化にも影響を与えました。それから25年の間、時代のニーズやプレーヤーの求める性能が変化する中で、ヨネックスは「アイソメトリック」を基に最新技術を駆使し、常に革新的な製品を世に送り出してきました。世界のトッププレーヤーに愛され続け、彼らの活躍を支えてきた「アイソメトリック」と共に、ヨネックスのラケットはこれからも進化を続けていきます。
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